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中野区の精神科・心療内科のクリニック うつ病、パニック障害、双極Ⅱ型障害、強迫性障害の治療。オンラインカウンセリング・WAIS-Ⅳ。

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何に気をつけたら「うつ」は良くなる?

「元気が出ない」「気分が落ち込む」こういった時どう過ごしたらよいのだろうか?休職中どのような点に気をつけて過ごしたらよいのか?
私は次のような点に気をつけて過ごすようにとお伝えしています。生活習慣を整えて自然治癒力を高めましょう。

大まかに言えば
1.睡眠2.食事3.運動4.ストレスケア5.趣味やコミュニケーション
これらを「バランスよく」といったことになるでしょう。

すなわち
1良い.睡眠をとりましょう→脳を休め、回復力を高めます。うつの回復には必須です。
2.軽い運動、たとえば散歩とかがよいでしょう。特に朝の散歩で陽の光を浴びれば一石二鳥です。ストレッチやヨガもおすすめです。→運動をして雑念がなくなれば脳が休まります。心地よい疲労は睡眠を導き、食欲もでてきます。
3.インスタント食品やファストフードは避けてバランスのよい食事をとりましょう。お米やパンだけではなく肉、魚、野菜、発酵食品、ナッツや果物などバランスよく摂りましょう。深酒は厳禁です。お酒は脳を疲労させ、睡眠を妨げます。
食事のとり方により急激な血糖値の上昇(血糖値スパイク)を招くことがあり、糖尿病、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、脳出血、更にはがん、認知症等のリスクを高めます。精神症状としては眠気、易疲労、意欲の低下、集中力の低下、不安、動悸等を招くことがあります。血糖値スパイクを避けるには食べる順番を考え、よく噛んでゆっくり食べる事が重要です。食べる順番は野菜を先に食べ、次にタンパク、最後に炭水化物の順番です。あまり厳密でなくても何となく先に野菜を食べておくことが重要です。炭水化物のみ(ラーメン・ライス)の食事は極力避けましょう。また、低GI食品を選ぶことも重要です。
4.安心できる人間関係の中で気軽なコミュニケーションを楽しみましょう。ペットのいる方は動物とふれあいましょう。オキシトシンが分泌されます。
5.趣味を楽しみましょう。読書や絵をかいたり、写真を撮ったり、楽器を奏でたり....
6.自然に触れてリラックスしましょう。
7.シャワーだけでなく、暖かいお風呂にゆっくり入り、リラックスしましょう。
8.マインドフルネスや呼吸法、座禅をしてみましょう。

もちろん、これら全部ができなくてもかまいません。全部こなそうとするとかえって負担になります。

私自身元気が出ないと感じる時は、これらの中でできることから試みるようにしています。私の場合、運動、ヨガ、絵を描いたり猫と遊んだりしています。
全く元気がでなくて何もできないと感じることがあるかもしれませんが、そんな時は何もしないでゴロゴロしていましょう。休息が必要な時もあります。

少しでもヒントになればと思います。

藤田
2022年11月18日 16:18

カウンセリングでは何が話されるのか?

以前のブログでは、カウンセリングとはどのようなものなのかどのような設定でなされているのかについて取り上げました。

カウンセリングに関心があっても、「どんなことを話せば良いのか…」、「カウンセリングを受けることが自分にとって良いのか…」などの疑問を持たれる方もいらっしゃるのではないかと思います。

今回は、実際のカウンセリングではどのようなことが話されるのかについて取り上げたいと思います。

以前と内容は重なりますが、当院では以下のようなご相談をお引き受けしています。

 

①精神症状・身体症状に関すること

➡気持ちの落ち込み/調子の浮き沈み/不安感/パニック/恐怖感/睡眠や食事など行動に関して/身体疾患が要因の心の変化など

②自分自身や人間関係、生活に関すること

➡性格/特性/考え方/生き方/現在の生活/家族(親子・夫婦・きょうだい‥)関係/友人関係/会社や学校での対人関係など

※心理検査を実施したのち、その結果をどう生活に活かすか、どうすればより改善されるかを考えることもご相談としてお引き受けします。

③思春期・青年期の方の悩みごとや困りごと(中学、高校、大学生の方とそのご家族)

➡学校生活について/学校に思うように通うことができないこと(不登校)/家から中々出ることができないこと(ひきこもり)など

④特定の悩みや困りごとではないが、漠然と感じられる不満足感、不全感、不調感

 

ただし実際のカウンセリングでは、来談された方が自由にお話しされることが多いです。

そのため、困りごとや悩みごとに限らず、内容は多岐に渡ると言えるでしょう。

例えば、カウンセリングに関すること、楽しかった出来事や悲しかった出来事、何もしなかったことなど日常生活でのこと、好きなものや趣味のこと、最近読んだ本やマンガ、観た映画のこと、昨日見た夢のこと、忘れられない体験のこと、これまでのこと、ふと思ったことや考えたことなどさまざまです。

カウンセリングを受けようと思ったきっかけがお話の中心になることが多いですが日を成り立たせているのは、全ての体験や出来事、行動や態度、思いや気持ちや考えです。

だからこそ、限定のないさまざまなお話は、全く無関係なものではなく、むしろ何かを掴むヒントやきっかけとなると思われます。

 

カウンセリングにご興味をお持ちの方の中には、受けてみようかなと思う気持ちと躊躇われる気持ちがあるかもしれません。

しかしながら、受けてみようと思えたとき、躊躇いの気持ちがカウンセリングを受けていくためのエネルギーに変わっていくように思われます。

行ってみようと思われた時でも、カウンセリングがどのようなものなのか一度体験してみようと思われた時でも、どうぞお話しにいらしてみてください。

 

文責:伊藤(カウンセラー)

2020年06月04日 21:09

マインドフルネス―心、身体、自然に意識を向けていく―

先日、電車内のヴィジョン広告を見ていたとき、『マインドフルネス』について説明するアニメーションが映し出されていました。

書店に行っても、心理学コーナーではないところで、『マインドフルネス』というタイトルの本を目にすることもあり、社会的な関心の高まりを感じます。

 

『マインドフルネス』とは、「いま現在の瞬間に生じている経験に気づき、それをありのままに受け入れている状態やそのための方法のこと(松下,2017)」です。

元々は仏教の考え(ヴィパッサナー瞑想法など)に由来しますが、現在よく紹介されている方法はどんな人でも実践しやすいように体系化されたものと言えます。

臨床心理学の世界では、第三世代の認知行動療法の1つとされていて、気持ちの落ち込みや不安感など、さまざまな心の状態に対して実践されています。

 

『マインドフルネス』を用いたカウンセリングでは、呼吸や身体(五感)で感じられる感覚に意識を向ける方法を身につけます。

そして、気持ちを落ち込ませる否定的な考えや、ぐるぐると巡って不安を強くする考えが浮かんでも、それをただそのまま置いておけるようにすることを目指します。

 

例えば、呼吸をすることに意識を向けてみましょう。

ゆっくりと息を吸うときは、「空気のにおい」や「空気が触れている感じ」、「肺が膨らんでいく感じ」などが感じられ、ゆっくりと息を吐くときには、「空気の出ていく音」や「肺がからっぽになっていく感じ」、「苦しくなっていく感じ」など、さまざまな感じられるでしょう。これ以外にも自分の中でよく感じられる感覚があるのではないかと思います。

 

このように、今行っていることで感じられる感覚に意識を向けて、心の中で「実況中継(木下,2017)」し、自分を客観的に把握していくことを繰り返していきます。

ただ、人によっては意識を向けようとするものから他のものに意識がそれてしまったり、考えごとが頭に浮かんできたりすることがあるかもしれません。

そのようなときには、意識が向いていないなということを確認して、もう一度、身体の感覚に意識を向け直していきます。

その体験を重ねながら、否定的な考えはそのままに、「いま現在の瞬間」にいる自分を捉えていく力を身につけていきます。

これをカウンセリングの中でカウンセラーとともに練習し、自宅などカウンセリングの場以外でも練習していただくことで変化が実感されていきます。

 

ストレス軽減や集中力を高めていくスキルのように、さまざまなところで取り入れられている『マインドフルネス』ですが、自分や自分を取り巻いているものに注目していくものであることから、「いま現在」の自分自身を見つめていく機会になるようにも思われます。

普段は意識して見つめないものにそっと意識を向けてみることの意味は大きいのかもしれません。

 

※本記事は2017年発行『心理臨床の広場⑱第9巻第2号』【松下弓月:マインドフルネスとは何か?】【木下全雄:瞑想――僧侶の観点から】をもとに作成しています。

文責:伊藤(カウンセラー)

2020年06月01日 22:22

カウンセリングとは

以前のブログで、カウンセリングの枠としての外側の構造をご説明しましたが、今回はカウンセリングの中身について簡単にご説明させていただきます。

カウンセリングとは、悩みや課題を抱えた方が、臨床心理士/公認心理師との対話を通し、少しでも円滑に生活を送られるようになるための心理支援のことです。 

対象となる相談内容は、【精神・身体症状】【仕事・学校・家庭などの生活】【人間関係】【性格、人生】など多岐に渡ります。

明確な内容のものだけでなく、漠然と感じられる不調感や不満足感などに関わるご相談もお受けしています。

当院では、認知や行動の面から心にアプローチする認知行動療法の考え方や、夢や描画などのイメージ表現から心にアプローチする深層心理学の考え方を用い、それぞれに合った心理支援が何かを考えながらお話を聞かせていただいております。
 

お話されることは人によって違っても、カウンセリングを通して、これまでを振り返り、これからを考えるきっかけになることが多いように感じます。

カウンセリングを受けようか迷っておられる方は、何とか解決しようと、これまでご自分の力で一生懸命向き合ってこられたと思います。

臨床心理士/公認心理師は、その悩まれてきた時間を尊重し、時に心理学的立場から助言しても、それ以上に来談された方の主体的に話される話に耳を傾け、わかろうとする姿勢を持って、これまで抱えられてきたものを共に感じながら、一緒に考えていくことを大事にさせていただきます。

カウンセリングという場でじっくりお話しされていくことで、その時間を、自分の思いや気持ちを発見したり、考えをまとめたり、自分なりの解決策を見つけ出したりすることに繋がる時間にしていただけたらと思っております。

 

カウンセリングで知りえたことなど、プライバシーは厳重にお守りします。安心してご相談ください。

 

文責:伊藤(カウンセラー)

2020年05月25日 22:50

カウンセリングの『枠』-時間・場所・料金-

カウンセリングを受けた方や、受けられている方はご存知だと思いますが、カウンセリングを行っていく上で、いくつかの決まりごとを設定しています。
それは、カウンセリングの場を作るともいえる『時間』、『場所』、『料金』です。
なぜ、そのような設定があるのか、カウンセラーや施設側の理由もありますが、今回はカウンセリングを受けられる方の側の理由を一部取り上げてみたいと思います。
日常生活の例を挙げながら1つずつ考えてみます。
これまで習い事をされたことのある方は、その場面を思い浮かべてみてください。
 
まずは『時間』についてです。
習い事を始めたばかりの頃は、「○曜日は○○」と意識して思い出していたものが、通い続けるうちに、自然と「今日は○○か」と生活の一部になっていたという経験があるのではないでしょうか。また、決められた時間の中で取り組むからこそ、その時間は自分の時間と感じられたり、習うことに没頭できる時間になっていたのではないかと思います。
そもそもカウンセリングは、毎週1回や2週に1回、月に1回など同じ頻度で、同じ曜日の同じ時間に行います。
そのような『時間』が定められているという制限があることで、自分のことに目を向ける習慣ができたり、○曜日の○時は誰にも邪魔されない「自分だけの時間」と感じたり、真剣に悩みごとや困りごとに向き合おうと思える時間になるのではないかと思います。
これが、カウンセリングを行う上で、『時間』のお約束をさせていただく理由のいくつかです。
 
次に『場所』についてです。
習い事の例で言えば、時々で場所は変わらず、同じ場所で行うことがほとんどだったと思います。その中で、楽しいと感じたり、上手くいかずにつらいと思ったりなど、さまざまな気持ちが湧いても、「ここだからできる」というように、目的を見失わずに取り組んでいけたこともあったのではないでしょうか。
カウンセリングも原則として同じ部屋で行います。自分のことをお話ししていく中で、大変だなと感じたり、逃げ出したくなるときがあったとき、カウンセリングを行う『部屋』が自分と向き合うことを後押ししてくれたり、支えになることもあるように思います。また、ここで頑張れたという実感を強めてくれたり、他の人に邪魔されない中で話ができるという安心感が持てるということも、『場所』が定められている理由として挙げられます。
 
最後は『料金』についてです。
習い事をする際には、月に定額の料金を払うことが定められていると思います。現実的な話ですが、料金を支払うことで、「せっかく払っているんだから・・」と積極的になったり、能動的に活動に向かったときがあったのではないでしょうか。また、お休みしたり辞めたりするときには「申し訳ないな」という気持ちが湧いても、「お金を払っている/払わないのだから」とどこかで思えた経験があるのではないでしょうか。これは、『料金』が、個人的に親しい関係ではない、あくまで先生と生徒など、目的を叶えていくための関係性を守るものとして機能するためと言えます。
カウンセリングでも料金が決まっていることで、真剣に自分のことに向き合おうという気持ちを強めてくれたり、自分のことを自分のこととして考えていくきっかけにもなるように感じられます。また、カウンセリングを調べてみると、その料金の高さを感じるのではないかと思います。もしかすると、それによって躊躇われるという方もいらっしゃるかもしれません。ただ、見方を変えれば、気軽にできないものだからこそ、それでも受けようと思えたとき、『時間』と『場所』の枠組みも相まって、カウンセリングが「自分だけの時間」としてより強く感じられるのではないかと思います。これがカウンセリングを行う上で『料金』が定められている理由として挙げられます。
 
以上、今回はカウンセリングを支えている枠組みについてお話をさせていただきました。
私自身、日々生活している中で、急速に変化していく現代は、自分がいつどうなるのかわからないという不安を起こしやすくしているのではないかと感じています。そのような時代の流れを考えると、時間をたっぷりと使うカウンセリングは、時代を逆行するものなのかもしれません。ただ、自分の心をじっと見つめて、その声に耳をすませていく体験は、時代の流れに埋もれていかない自分との出会いの時間になるようにも思います。
 
カウンセリングにご興味のある方は、メールフォームよりお問い合わせください。なお、ご予約ではなく、カウンセリングや心理検査に関するご質問も受けつけておりますので、お気軽にお問い合わせください。
 
文責:伊藤(カウンセラー)
 
2020年05月19日 22:10

WAIS-IVについて

WAIS-IVについて (文責 カウンセラー 桑畑)
 
 近頃、テレビやインターネットなどのメディアで「発達障害」という言葉を聞くことが増えてきていると思います。この文章をお読みになっている方の中にも、自分はもしかしたら発達障害なのではないか…と思われている方もいるかもしれません。そのような疑問にお答えするヒントになり得るのが、これからご紹介する「WAIS(ウェイス)-IV」という知能検査です。
 
 しかしぜひ気を付けていただきたいのは、WAIS-IVは発達障害を診断するための検査ではなく、あくまで「その方の能力の特徴を分析・整理し、これからの日常生活や仕事・学業に役立つヒントを見つける」ための検査であるということです。たしかに、医師が発達障害を診断するにあたってWAIS-IVの結果が参考になるという側面は存在します。しかしこれから検査を受けられる方、受けようかなと検討している方、そして以前検査を受けられた方には、ご自分に発達障害があるのかどうかだけでなく、検査の結果から見えてくる生活のヒントに目を向けていただければと思います。その上で、ぜひ以下に続くWAIS-IVについての紹介を読んでみてください。
 
①WAIS-IVではどんなことをするの?
 
 毎日テレビのいろいろなチャンネルでやっているクイズ番組を思い浮かべてみてください。知識を問う問題、ひらめきが大事な問題、はたまた記憶力が必要になる問題…と、さまざまな場面が思い浮かぶと思います。WAIS-IVでは、このようにいろいろなジャンルや形式の問題に取り組んでいただきます。
 検査後は、担当した心理士が結果の分析とまとめを行い、後日その結果をご本人にお返しします。WAIS-IVはさまざまなことがわかる検査なので、その分結果の分析とまとめには時間がかかります。当院では、心理士が報告書を作成した後、直接ご本人とお会いして検査結果についてご説明した上で報告書をお渡ししています。「なるほど」、「意外!」、あるいは「そんなことないんだけどな…」など、さまざまな感想が思い浮かぶと思います。その感想や疑問について、ぜひ心理士と話し合ってみましょう。
 
②WAIS-IVではなにがわかるの?
 
 上記の通り、WAIS-IVではいろいろなジャンルや形式の問題に取り組んでいただきます。それらの問題はそれぞれ、人が社会の中で生活していったり、仕事や勉強をしていく上で必要になってくるさまざまな能力を測っています。どの問題は得意で、どの問題は苦手だったのかを分析していくことで、その方の能力の特徴をみることができます。その特徴をもとに、苦手を得意で補うためのヒントを探していきます。
 ここでさらにわかりやすくするため、架空の事例を見てみましょう。
 「上司に新しい仕事を指示されても、なにがなんだかわからなくなって失敗してしまう」と悩んでいるAさんという方がいます。Aさんは、自分の能力に問題があるのではないかと思い、WAIS-IVを受けてみました。すると、Aさんの全体的な能力はけして低いとはいえなかったのです。その結果にAさんは驚きました。しかし詳しく見ていくと、耳で聞いたことを覚えるのが、他のことと比べて苦手という結果が出ていました。この結果を聞いたAさんは「そういえば、いつも上司は仕事の指示ややり方の説明は口頭で1回言うだけだった。だから自分は上手く覚えられず、理解もできなかったんだ」と気づきました。さらに詳しく見ていくと、目で見たことを理解するのはとても得意だという結果も出ていました。そこでAさんは心理士と話し合い、上司から指示されたことをいつでも確認できるようにすぐメモをとる習慣をつけたり、先輩社員に手本を実際に見せてもらえるよう頼んだりと、さまざまな工夫を取り入れることにしました。すると、以前よりスムーズに仕事をこなせるようになったのです。
 このAさんのように、WAIS-IVでは生活のヒントを見つけていくことができるのです。
 
 ぜひ、ご自分がより快適に生活していくために、この検査を役立ててみてください。もし検査を受けたいと思われた方は、お気軽にご相談いただければと思います。もし検査を受けることが決まりましたら、せっかくの機会ですので、検査を通して知りたいことをご自分でも詳しく考えてみてください。担当する心理士は、検査を受けられる方の疑問に答え、その方のお役に立つヒントを提供できるよう努めています。
 
2020年04月18日 18:45

認知行動療法

「認知行動療法」について(文責 カウンセラー 伊藤)
 
“認知行動療法”という言葉を書店やテレビで目にしたことがあるかと思います。これは、“行動療法”と “認知療法”という心理療法理論の中で用いられている技法や考え方の中から、問題や症状に最も良いと考えられるものを選択して用いて行う心理的援助の総称のことです。心は目に見えませんが、認知行動療法に基づいた治療は、その効果が科学的に実証されており、臨床心理学の世界で大きく注目されています。また、治療の根拠があることから、カウンセリング自体に馴染みのない方にも受け入れられやすいのではないかと感じます。
 
認知行動療法は、①『「1人の人」と「周りの環境(状況・出来事・他者)」は相互に関係づいている』、②『1人の人の中の、「感情」-「身体」-「行動」-「認知」は相互に関係づいている』という2つの基本モデルから治療を考えていきます。どういうことかと言うと、例えば、「行動」が変われば、「感情」、「身体」、「認知」が変わるというように、どれか1つに変化が起これば、全体が変わっていくという考え方です。この前提が明確にされているために、認知行動療法は実証的な治療として機能していると言えるのでしょう。
 
では、認知行動療法が具体的にどのようなものであるかを、「行動療法」と「認知療法」がそれぞれどのようなものであるかを考えながら見ていきたいと思います。
 
★「行動療法」とは、行動と結果の結びつきが、その行動を引き起こす頻度を左右するなどの“学習理論”に基づいた行動変容法のことを言います。例えば、「飛行機が恐いけど、乗れるようになりたい」人がいるとします。行動療法の技法を用いると、
①「恐い」と思う場面をいくつかイメージして、それぞれを順位づけする。
②リラックスした状態を作るために、身体の緊張を和らげる仕方を身につける。
③身体をリラックスさせながら、一番順位の低い場面に接する。
④「恐い」と思うことが弱くなってきたら、二番目に低い順位の場面に、身体をリラックスさせながら接する。
⑤最終的に、身体をリラックスさせながら飛行機に乗れるようになる。
となります。これは「系統的脱感作法」という技法で、この他にも様々な技法があります。
 


★「認知療法」とは、ある出来事や物事に対する捉え方や考え方としての“認知”に働きかけていく介入理論のことを言います。ある人が、「『良い―悪い』、『白か黒か』をはっきりさせたいと思ってしまう」とします。このような瞬時に浮かんでくる考え方の癖を“自動思考”と言います。この自動思考に気づき、認知の仕方を再構成していくことを認知療法では目指していきます。
 
このような「行動療法」の技法と「認知療法」の技法とを織り交ぜていくことで行う心理的介入を認知行動療法と呼んでいます。基本モデルに照らして言えば、行動療法の視点から「行動」に焦点を当てたり、認知療法の視点から「認知」に焦点を当てたりして、効果的に治療を進めていくものと言えるでしょう。
ただ、「乗れない」を「乗れる」に変えていくというように、日常生活の中で起こる特定の問題に焦点を当てることが多いことから、直接的に解決に繋がっていく課題を宿題として持ち帰って、ご自宅や職場、学校など、いつも生活している場所で実践していくことが不可欠となります。そのため、どの技法を用いるかということ以上に、何とかして変えたいというモチベーションが大切になっていくと言えるでしょう。
 
ここまで、認知行動療法とはどのようなものかについて簡単にご説明をしてきました。
ただ、「変わる」ということは、ポジティブなものであっても、今の自分とは少し変わった自分になっていくことであって、そこにはたくさんのエネルギーが必要になるのではないかと思います(例えば、社交的になりたいと思えば、いつもより人と積極的に関わることを意識すると思いますが、その意識の裏には、いつもと違うことをする分、気疲れがあったり、上手くいくだろうかという不安が隠れているように)。そのため、カウンセリングの中では、いらっしゃった方の変化を大事にしながらも、その変化に至っていくまでの中身も大切なものとして扱っていきたいと考えています。
 
 
2020年03月17日 18:21

腹式呼吸でリラックス

まず最初に、「リラックスのための呼吸法」と「瞑想・マインドフルネスの呼吸」とは異なるものです。瞑想・マインドフルネスの呼吸に関してはまた別の機会にご紹介したいと思います。今回はリラクゼーションに用いられる「腹式呼吸法」をご紹介いたします。

皆さんは何かのきっかけで不安・緊張・イライラを感じ、肩が凝って喉が詰まり、息をすることさえ苦しくなったことはありませんか。
呼吸が浅くなり、動悸がして...このような時、自律神経調整に有効な「腹式呼吸」を是非行ってみてください。

呼吸法には腹式と胸式があります。腹式呼吸はゆっくりと息を吐く時に副交感神経が優位となるため呼気時に意識を向けるとよりリラックスすることができます。息を吐きだす時はイライラや疲労などネガティブなものを吐き出すイメージで行いましょう。

腹式呼吸のやり方
★椅子に腰掛けている場合は、背筋を伸ばし軽く目を閉じ、お腹(へそ下約9センチ:丹田)に手を当て、息を吐く時おなかをへこませ、吸う時おなかを膨らませましょう。
以下3種の腹式呼吸法を紹介します。


★10 秒呼吸法:(3-2-5)
まず、息を吐いて
①鼻から吸う(お腹を膨らませるイメージ3秒)
② 止めて(2 秒)
③ 軽く口笛吹くみたいに吐く(お腹をへこませるイメージ 5秒)

★4-7-8呼吸法:不眠に効果的
完全に吐く
①鼻から吸う 4カウント
②止めて 7カウント
③口から吐く 8カウント
数えるのは秒数ではなくカウント。あまりこだわらずに進めましょう。

★【腹式呼吸の方法】4-6-8
1、 口から吐く8秒(お腹をへこませるイメージ)
2、鼻から息を吸う4秒(お腹を膨らませるイメージ)
3、息を止める6秒

共通している点は 吸う:吐く=1:2であることです。吸気に対して呼気は倍の長さになるようにしましょう。
長さは1~5分をめどに行ってみましょう。秒数にはとらわれないように、自分のペースでカウントで進めましょう。息を吐く時に丹田に意識を向けましょう

解除動作:腹式呼吸の後、手を握ったり開いたり、肘を曲げたり伸ばしたり、伸びをしてすっきり目覚めた状態に戻してから活動してください。もちろん、寝る場合は必要ないです。

免疫機能をあげる効果もありますので健康維持のためにも毎日時間を決めて行ってみてはどうでしょうか。(藤田)


 
2020年03月12日 10:58

ブッダ・シェークスピアの名言

★ブッダはこのように言っています。

自己を観察せよ「自分をとくと観察してみなさい。心がどのように動いたか。自分が何を思ったか。どんな感情が生まれたか。じっくりと観察してみなさい。そしてそれが欲や憂いにいろどられているならば、棄てなさい。つまりそれが無きものであるかのように無視し、かまうことをやめなさい。」 大パリニッバーナ経 第2章 

心が一切を創る 「物事はどうあるか。美しくあるか。醜くあるか。争いごとの種としてあるか。大きな問題としてあるか。物事がどうあるか、それはひとえに自分の心に依っている。心がそれを創っている。」
ダンマパダ 第1章 白取春彦「仏陀の言葉」より

★シェークスピアは次のような言葉を残しています

「There is nothing either good  or  bad  but thinking makes it so.」物事に良いも悪いもない。あるのは思考がそうさせているだけだ。

「Expectation is the root of all heartache.」期待はすべての悩みのもとである。
                                                    (藤田)
2020年03月03日 10:27

ホリエモンの言葉

堀江貴文さんが近畿大学の卒業式に特別ゲストで呼ばれました。その際のスピーチ(情報を集めて行動せよ)がYouTubeにアップされていましたのでご紹介させていただきます。
最後の3行の言葉が印象的です。
ホリエモンチャンネルhttps://www.youtube.com/watch?v=hNb8IhrSAwE&t=9s

(要約)インターネットやスマートフォンがどんどん世の中を変えています。できるだけ多くの情報に接することが重要です。世界中の頭の良い人たちの情報に触れて、その情報を自分の頭で考え発信する癖をつけることが大切です。それには毎日得た情報を自分の頭で考えて整理してブログやSNSなどで発信していくことです。これまでのように権威があてにならない時代になっていきます。豊かな日本が当たり前だった時代はとうの昔に終わりました。タイの高給取りは日本のホワイトカラーを上回る収入を得ています。アフリカの山奥の国の人が簡単に安いスマートフォンでインターネットでアクセスして、そして頭の良い人は簡単に世界最高峰の情報を手に入れていくでしょう。厳しい社会が待ち受けています。周りの顔色見ながら今までのように、周りと同じように生きていくような時代は終わります。会社は倒産したり吸収・合併されたりするでしょう。人間関係も大きく変わるでしょう。情報を自分で収集して自分の頭で考え行動することです。常識に縛られないことです。常識、道徳、倫理もどんどん変わってグローバル化で加速されていきます。未来を悲観することはないです。心がけ次第です。私はジェットコースターのような人生を送ってきたと思われているかもしれません。裏切られて恨んでないんですかと言われるがありますが、悪いことは忘れるようにしています。過去を悔やんでもいいことは何一つない。チャレンジをするということは失敗する確率も上がることです。失敗した時はその段階で再発防止策を考え、二度と同じ失敗しないようにその場で考える。そして酒を飲んで忘れるようにしています。これから自分たちがチャレンジすることは必ずうまくいくと思い込むことです。老後のことなんか考えない。老後のことは老後に考えましょう。いくら準備しても老後のことなんてわからないです。未来には楽しいことしかない。どうやったら楽しくできるか。それは今を一生懸命生きることです。なぜ私がいろんな失敗をしながらもたくさんの人に裏切られても楽しく生きられているのかというと、今を生きているからです。今を集中して生きているからです。まさに寝食を忘れて集中する癖があります。皆さんにもそうなってほしい。目先のことに集中することです。それをやらない限り何も始まりません。(藤田)

未来を恐れず

過去に執着せず

今を生きろ
2020年02月06日 22:18

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