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2020年6月の記事:ブログ

カウンセリングでは何が話されるのか?

以前のブログでは、カウンセリングとはどのようなものなのかどのような設定でなされているのかについて取り上げました。

カウンセリングに関心があっても、「どんなことを話せば良いのか…」、「カウンセリングを受けることが自分にとって良いのか…」などの疑問を持たれる方もいらっしゃるのではないかと思います。

今回は、実際のカウンセリングではどのようなことが話されるのかについて取り上げたいと思います。

以前と内容は重なりますが、当院では以下のようなご相談をお引き受けしています。

 

①精神症状・身体症状に関すること

➡気持ちの落ち込み/調子の浮き沈み/不安感/パニック/恐怖感/睡眠や食事など行動に関して/身体疾患が要因の心の変化など

②自分自身や人間関係、生活に関すること

➡性格/特性/考え方/生き方/現在の生活/家族(親子・夫婦・きょうだい‥)関係/友人関係/会社や学校での対人関係など

※心理検査を実施したのち、その結果をどう生活に活かすか、どうすればより改善されるかを考えることもご相談としてお引き受けします。

③思春期・青年期の方の悩みごとや困りごと(中学、高校、大学生の方とそのご家族)

➡学校生活について/学校に思うように通うことができないこと(不登校)/家から中々出ることができないこと(ひきこもり)など

④特定の悩みや困りごとではないが、漠然と感じられる不満足感、不全感、不調感

 

ただし実際のカウンセリングでは、来談された方が自由にお話しされることが多いです。

そのため、困りごとや悩みごとに限らず、内容は多岐に渡ると言えるでしょう。

例えば、カウンセリングに関すること、楽しかった出来事や悲しかった出来事、何もしなかったことなど日常生活でのこと、好きなものや趣味のこと、最近読んだ本やマンガ、観た映画のこと、昨日見た夢のこと、忘れられない体験のこと、これまでのこと、ふと思ったことや考えたことなどさまざまです。

カウンセリングを受けようと思ったきっかけがお話の中心になることが多いですが日を成り立たせているのは、全ての体験や出来事、行動や態度、思いや気持ちや考えです。

だからこそ、限定のないさまざまなお話は、全く無関係なものではなく、むしろ何かを掴むヒントやきっかけとなると思われます。

 

カウンセリングにご興味をお持ちの方の中には、受けてみようかなと思う気持ちと躊躇われる気持ちがあるかもしれません。

しかしながら、受けてみようと思えたとき、躊躇いの気持ちがカウンセリングを受けていくためのエネルギーに変わっていくように思われます。

行ってみようと思われた時でも、カウンセリングがどのようなものなのか一度体験してみようと思われた時でも、どうぞお話しにいらしてみてください。

 

文責:伊藤(カウンセラー)

2020年06月04日 21:09

マインドフルネス―心、身体、自然に意識を向けていく―

先日、電車内のヴィジョン広告を見ていたとき、『マインドフルネス』について説明するアニメーションが映し出されていました。

書店に行っても、心理学コーナーではないところで、『マインドフルネス』というタイトルの本を目にすることもあり、社会的な関心の高まりを感じます。

 

『マインドフルネス』とは、「いま現在の瞬間に生じている経験に気づき、それをありのままに受け入れている状態やそのための方法のこと(松下,2017)」です。

元々は仏教の考え(ヴィパッサナー瞑想法など)に由来しますが、現在よく紹介されている方法はどんな人でも実践しやすいように体系化されたものと言えます。

臨床心理学の世界では、第三世代の認知行動療法の1つとされていて、気持ちの落ち込みや不安感など、さまざまな心の状態に対して実践されています。

 

『マインドフルネス』を用いたカウンセリングでは、呼吸や身体(五感)で感じられる感覚に意識を向ける方法を身につけます。

そして、気持ちを落ち込ませる否定的な考えや、ぐるぐると巡って不安を強くする考えが浮かんでも、それをただそのまま置いておけるようにすることを目指します。

 

例えば、呼吸をすることに意識を向けてみましょう。

ゆっくりと息を吸うときは、「空気のにおい」や「空気が触れている感じ」、「肺が膨らんでいく感じ」などが感じられ、ゆっくりと息を吐くときには、「空気の出ていく音」や「肺がからっぽになっていく感じ」、「苦しくなっていく感じ」など、さまざまな感じられるでしょう。これ以外にも自分の中でよく感じられる感覚があるのではないかと思います。

 

このように、今行っていることで感じられる感覚に意識を向けて、心の中で「実況中継(木下,2017)」し、自分を客観的に把握していくことを繰り返していきます。

ただ、人によっては意識を向けようとするものから他のものに意識がそれてしまったり、考えごとが頭に浮かんできたりすることがあるかもしれません。

そのようなときには、意識が向いていないなということを確認して、もう一度、身体の感覚に意識を向け直していきます。

その体験を重ねながら、否定的な考えはそのままに、「いま現在の瞬間」にいる自分を捉えていく力を身につけていきます。

これをカウンセリングの中でカウンセラーとともに練習し、自宅などカウンセリングの場以外でも練習していただくことで変化が実感されていきます。

 

ストレス軽減や集中力を高めていくスキルのように、さまざまなところで取り入れられている『マインドフルネス』ですが、自分や自分を取り巻いているものに注目していくものであることから、「いま現在」の自分自身を見つめていく機会になるようにも思われます。

普段は意識して見つめないものにそっと意識を向けてみることの意味は大きいのかもしれません。

 

※本記事は2017年発行『心理臨床の広場⑱第9巻第2号』【松下弓月:マインドフルネスとは何か?】【木下全雄:瞑想――僧侶の観点から】をもとに作成しています。

文責:伊藤(カウンセラー)

2020年06月01日 22:22

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